病の生み出す新しい私

●今新型肺炎への対処で、いろいろな勉強会やTグループが中止になり、ぽっかりと時間が空いている。そして今後残された時間をどのように過ごしていきたいのかを改めて探っている。こうしたことを考える上で、この3ヶ月くらいの病の経験から生み出された新たな私を理解することが大事だと感じている。

 

●これまで私はラボラトリーでは自分の身体に負担をかけることを厭わないことが大事と思っていた。例えば良いものを作るために夜遅くなることを受け入れてきた。しかし直近のラボラトリーではこうした思いを捨て、自分の体を大切にラブに臨み、それでも参加者は豊かな時間や学びを得たように感じる。

 

●また病を経た私は関わり方においても変化しているように感じる。ラボラトリーの勉強会に行くかどうかでも、これまでは他者の期待や評価を少し意識して、無理しても参加していた時があった。しかし今は、家族に新型肺炎をうつさないため行かない、と今ここで大事にしたいことを躊躇なく選択している。

 

●またある人からラボラトリーのことについてのメールが来た。これまでの私だったら「返事をしないのは失礼だ」と考えて何らかの応答をしたと思う。しかしその方のメールの言葉は私の中にブラックホールにように吸い込まれ、応答すべき言葉が一切湧いてこない。それで返事をしないという選択をしている。

 

●おそらく私は病を経て、なりふり構わなくなっているのだろう。本当に今ここから出てきているもの以外は捨て去るしかなくなっている。自分の身体に余裕がないので、真の今ここ以外の雑味の部分(他者や自分の評価、社会的な礼儀・・)を捨て去るしかない。これは病が生み出してくれている新しい自分だと思う。

お問い合わせ