●前回までに書いてきたように私にとって大切なことは、今ここに従って、私が私であること、新たな自分になることである。それは私の身を流れる気持ちや想い、感じなどの「今ここの実在の流れ」がより良く流れる方向へのパーソナリティの成長としても捉えることができた。
●ところでこのように今ここの促しを与えられ、生きているのは私だけではない。例え本人があまり意識していなくても、この世界に生きるすべての人には、今ここで想いや気持ち、感じが与えられている。そして私と同じようにその人自身になるように促され生きている。
●他者はまた、今ここに促されて私にかかわってくれる存在でもある。ラボラトリーの中で他の人に今ここで言いたいという想いが湧いて、私について感じたこと、思ったことを伝えてくれることがある。これによって私は自分でも気づかないクセや特長に気づくことができる。
●例えば前回否定的な気持ちを伝えられなかった私がいたことを書いた。この時も他の人が私を見ていて、「本当はその気持ちを伝えたいのではないか?」と聞いてくれ、私は初めてその気持ちに気づき、伝えることができた。それによって私はより私らしくなることができたのである。
●逆も同じだ。私が他の人に感じたことを「今ここ」で伝えることで、その人はよりその人らしくなっていくことが可能となる。このように「今ここ」を大切に生き関わる中で、私の中でも、相手の中でも、そしても、気持ちや想い、感じという流れがより良く流れるように変化していく。