リフレクションとは〜自分と人を育て、大切にする内省

リフレクション(内省)とは自分の体験をふりかえり、そこから気づきや学びを得ていく「学び方」です。

 

知識を学ぶこととは違って、自分のかかわり方や取り組み方、価値観についての気づきや学びをうながし、自分らしく成長していくことを可能にしてくれます。

 

リフレクションは次のような場面に活用すると、自分と人を大切にすることにつながります。人を育てる役割を持つ方は、このリフレクションを支援することで、相手の人が自分らしく成長することを促すことができます。

 

<リフレクションについて知りたい方は「リフレクション(体験と学び)の基礎知識」へ>

 

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1、毎日の生活や仕事の中で、印象的な体験、気になる体験、失敗体験などがあった時

 

気になる体験や失敗体験に向き合うことを避けてしまうと、いつまでもマイナスの感情を引きずり、また同じ失敗を繰り返すことになります。そして自分を責めることにつながったり、または他の人のせいにしてしまうこともおきます。

 

こうした時リフレクションをすることで、気持ちがすっきりし、誰を責めること無く、「こうしてみよう!」という自分や人を大切にするための対処策を自分の中から見出すことが可能になります。

 

また印象的な体験をリフレクションすることで、自分が何に興味を持ち、何を大切にしたいのかがわかり、より豊かに毎日の生活を送る指針をえることができます。

 

2、1年の終わりや毎月の終わりなど定期的に

 

忙しい中で最近、この1年が自分にとってどんな年だったかを確かめることをしないことが増えています。しかしこれでは日々が何気なく流れていってしまうことになりかねません。

 

例えば1年の終わりに、今年あった印象的な出来事を取り上げ、それぞれの出来事について感じている気持ち、想いなどを改めて見つめてみます。それによって自分にとってのその出来事の意味が明確になります。その中で自分にとって大切なことは何か、どんなことに取り組みたいかなどが浮かんでくることもあります。また、その1年の流れをふかんすることで、新しい年に向けて自分がどのように歩んでいきたいかの指針を得ることができます。

 

3、今までの生活が大きく変わる節目を迎えた時に

 

学校の卒業、定年、親しい人とのわかれ、転職や失業など、いままでの生活に大きな変化が起きるときがあります。こうした時私たちは、慣れ親しんだかかわりや生活をなくして喪失感を覚えたり、進むべき道が見えず方向感覚を失ったりします。

 

こうした時に、自分の生きてきた道をリフレクションし、子どもの頃からの出会いや自分がどういう岐路に立ち、どのような選択をしてきたのかをふりかえり、そうした出来事の自分にとっての位置づけを探ることで、改めて自分が何を大切にしていたのか、これからどういう方向に進みたいのかの指針を得ることができます。

 

4、自分自身や今の生活、生きる意味を問われているように感じる時

 

表面的には変化が無くても、例えば中年を過ぎていままで大事と思っていたことに意味を感じられなくなり、自分の中で大きな転機を感じる時などがあります。

 

 こうした時もリフレクションによって自分をもう一度見つめ直すことで、自分をどうとらえるか、人とのかかわりをどうとらえるか、世界をどうとらえるかなどをとらえ直すことが可能になります。